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感染を予防する——店舗のエリア別掃除法「メインスペース・洗面所」

コラム

2020/7/6

掃除で感染を効率的に予防するには、どのように掃除を行えばいいのか。前回は、「健康を守るお掃除士」松本忠男さんに、5つのポイントを教えてもらいました。今度はそれを踏まえて、掃除の手順や使う道具など具体的な方法について、エリアごとにお聞きします。今回お伝えするのは、メインスペースと洗面所の掃除法です。

メインスペースの床は病原体の飛散を抑えつつホコリを回収

スーパーの売り場や飲食店のホールなど、来店者が集まるメインスペースの床にはたくさんのほこりがたまります。床にたまったほこりには、多数のウイルスや細菌、花粉、ダニなどが含まれている恐れがあり、そのまま放置されることがないよう、掃除ではほこりの除去をまず行いましょう。

「メインスペースのフローリングの掃除は、ドライタイプのペーパーモップで行うといいです。ポイントは、病原体の飛散を最小限に抑えるよう、静かにモップを動かすことです。モップを体からできるだけ離した状態で、ヘッドを床に密着させ、ゆっくり滑らせましょう。乾拭きが終われば、次は水拭きです。たくさんの土砂や食べこぼし汚れがある状態で水拭きをすると、汚れを床に塗り広げることになりますから、水拭きや洗剤拭きをする場合でも、まずは乾拭きで汚れを可能な限り除去してください。汚れが付いている部分だけで構わないので、『重曹水』を吹きかけます。3分ほど置いてから拭き取るのですが、その際にこすると病原体が塗り拡げられてしまいます。マイクロファイバークロスを押し当てて、汚れを吸い取るようにしてください」(松本さん)。

弱アルカリ性の重曹水は、油はねや皮脂汚れなどの酸性の汚れを中和して水に溶けやすくさせる作用を持ち、。重曹水を温めると、強アルカリ性の炭酸ナトリウムに変化するため、汚れがよく落ちます。作り方は80度のお湯500mlに対して、重曹大さじ1を加えて混ぜ、冷ますだけととても簡単です。

フローリングの汚れは重曹水とマイクロファイバークロスで掃除(出典:『ウイルス・カビ毒から身を守る!』)

フローリングの汚れは重曹水とマイクロファイバークロスで掃除(出典:『ウイルス・カビ毒から身を守る!』)

窓と電気製品の掃除には道具や洗剤を駆使

窓は、カビの胞子や、花粉、排気ガスなどの汚染物質が風とともに外から入り込んで付着するため、汚れやすいです。窓のそうした汚れを手際よく落とすには、道具や洗剤が役立ちます。

「網戸とサッシには汚れがビッシリ付くので、しっかり掃除しましょう。網戸は『スライムローラー』を使うと掃除しやすいです。網戸の上から下に向かって、ローラーをゆっくり一方向に動かして汚れを取ります。隙間に汚れがたまり掃除しづらいサッシは、弱アルカリ性洗剤で湿らせた軍手を手に付けて、その手指でこすり取るようにすると、簡単に汚れを落とせます」(松本さん)。

スライムローラーとは、松本さんが考案したお掃除グッズ。洗濯のり大さじ1に、ホウ酸入りの洗濯洗剤小さじ1と重曹ひとつまみを加えてすり鉢で練り、それをペンキローラーに満遍なく塗れば作れます。

電気製品の掃除で特に気をつけておきたいのが、エアコンと加湿空気清浄機のカビ対策です。感染性の肺炎などを引き起こすカビは、エアコンのフィルターや加湿空気洗浄機の水タンクで発生しやすく、一度発生すると自然環境下で増殖を続けるため、カビが目に見えないうちから定期的に掃除し、清潔にしておくことが肝心です。

「エアコンのフィルターは、台所用洗剤と歯ブラシを使い、カビとほこりを洗い流します。ただし、機種によってはブラシが使えないものもありますので仕様書に従ってください。加湿空気洗浄機の水タンクは、台所用洗剤を付けたスポンジで洗った後、全体に消毒用エタノールを吹きかけて、よく乾かしてください。電気製品は、そのほかのものも静電気でほこりが集まりやすいので、化繊ハタキを使いこまめにほこりを取るようにしましょう」(松本さん)。

松本さん考案のスライムローラー(出典:『ウイルス・カビ毒から身を守る!』)

松本さん考案のスライムローラー(出典:『ウイルス・カビ毒から身を守る!』)

洗面台は水分をできるだけ残さず乾燥させておく

洗面台を清潔に保つコツは、水分をこまめに拭き取ることです。水分が付いたままだと、水あかが発生し、カビや細菌が繁殖する原因になります。さらに、来店者が洗面台を使う店舗では、うがいや手洗いの際に、ウイルスが水とともにはねることがあるため、ウイルス対策としても、できる限り洗面台に水分を残しておかず、乾燥させた状態に整えておくのが理想です。

「洗面器や蛇口などの水まわりの掃除に適するのは、キレート剤入りの中性洗剤です。洗剤を吹きかけてスポンジで磨いたら、水でよく洗い流し、マイクロファイバークロスで水分を拭き取ります。水を排出する穴、オーバーフロー口にはカビが生えやすいです。もし生えてしまったら、カビ取り剤を吹きかけて5分ほど置き、歯ブラシでこすって洗い流しましょう。カビ取り剤は、カビに長時間しっかり密着する泡タイプがお勧めです。洗面台は使う度に水分が付くので、清掃の時以外にも、マイクロファイバークロスで定期的に拭くよう心がけると感染対策になると思いますなります。バンドソープなど何か物が置いてあるなら、それらに付いた水滴を取ることも忘れないようにしてください」(松本さん)。

洗面所で、併せてこまめに掃除したい場所が床。洗面所の床には湿ったほこりがたまり、カビや細菌が繁殖しやすいため、ここも対策が必要です。

「フローリング同様、ほこりをまき散らさないよう気をつけながら、静かに回収します。物が多く置かれていると、ほこりがその周囲にも付いてしまい、掃除しづらいです。日ごろから整理整頓しておくことが、掃除の効率を上げる秘訣です」(松本さん)。

コラム

2020/7/6

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