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飲食店・カラオケ店が知っておくべき菌とウイルスの違い

基礎知識

2020/6/24

緊急事態宣言も解除され、徐々に街に活気が戻りつつあります。そのような中で、飲食店やカラオケ店が一番警戒しなければならないのが、自店舗のクラスター化です。このコラムでは飲食店・カラオケ店が知っておくべき菌とウイルスの違いを分かりやすく解説。クラスター化や感染予防のヒントにしてもらいたいと思います。

新型コロナウイルスの影響で厳しい状況に置かれている飲食店・カラオケ店は多いでしょう。こうした飲食店、カラオケ店が事業継続に向けた取組を実施する際の一助として、日本フードサービス協会と全国生活衛生同業組合連合会は5月14日に『外食業の事業継続のためのガイドライン』http://www.jfnet.or.jp/contents/_files/safety/FSguideline_20514.pdfを発表しました。また、日本カラオケボックス協会連合会、カラオケ使用者連盟、全国カラオケ事業者協会の3団体は、5月25日に『カラオケボックス等の歌唱を伴う飲食の場における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン』http://www.karaoke.or.jp/img/guideline.pdfを発表しています。

これらのガイドラインは、飲食店やカラオケ店の本格的な事業再開にあたり、店舗営業に必要な取組を具体的に提示しています。事業者はこうしたガイドラインを参考に、より安全に営業を再開、継続していく必要があります。

こうした状況下、今回は、飲食店やカラオケ店が知っておきたい、「ウイルス」の基礎知識について、特に、混同されがちな「細菌」との違いをポイントに、まとめました。

細菌とウイルスの違い

人の健康に影響を与える病原微生物には、サルモネラなどの細菌と、インフルエンザウイルス、ノロウイルスなどのウイルスがあります。どちらも非常に小さく、肉眼で見ることはできません。以下、東邦微生物病研究所のWebサイトから『細菌とウイルスの違い』をまとめました。

細菌

細胞を持ち、自己複製能力を持った微生物。1つの細胞しかないため、単細胞生物です。糖などの栄養と水があり、適切な環境のもとでは、生きた細胞がなくても自分自身で増殖できます。

大きさは通常μm(マイクロメートル:1mmの1/1000)が用いられます。光学顕微鏡で見ることができます。

ウイルス

蛋白質の外郭、内部に遺伝子(DNA/RNA)を持っただけの単純な構造の微生物です。細菌のように栄養を摂取してエネルギーを生産する生命活動は行ないません。例え栄養と水があっても、細菌とは異なりウイルス単独では生存できません。

自分自身で増殖する能力はなく、生きた細胞の中でしか増殖しませんので、他の生物を宿主にして増殖します。ウイルスの感染した細胞は、増殖した大量のウイルスが細胞外に出てくるために死滅します。宿主の細胞が次々と死滅していくことで、生物は耐えることができず死亡に至ります。

ウイルスにとっては、他の個体へ感染させ続けることが生き残るための必須条件となります。

大きさは、細菌よりはるかに小さく、μmの更に1/1000の単位であるnm(ナノメートル)が用いられ、見るためには電子顕微鏡が必要です。

治療や予防法は?

〈生き物〉の特徴は色々ありますが、強いて定義するなら『細胞を基本構造として、自己複製ができるもの』と言われます。つまり、自身で増殖する力のない、自己複製ができないウイルスは、生き物とはみなされません。ウイルスは生き物ではないため、増殖を止めることが難しいと言えます。

ちとせ研究所を中核とするバイオベンチャー企業群『ちとせグループ』が運営する情報サイト『Modia』では、“新型コロナウイルスも、生き物ではないから治療が難しい”、 “例えば、ヒトに感染するウイルスの場合、宿主はヒトです。ウイルスの増殖を阻害しようとすると、宿主の正常な細胞の増殖もおかされてしまいます。したがって、新型コロナウイルスはもちろん、大多数のウイルス感染による病状に対しては基本的に対処療法をすることしかできません” と解説しています。

細菌には、一般的にペニシリンなどの抗生物質が有効的なのに対し、ウイルスには抗生物質は効力がありません。予防の観点から有効な治療薬となるのは、個々のウイルスに対してワクチンを開発し、接種することです。基本的には、清潔を保ち、免疫力を低下させないことが大切です。

参考

ウイルスに有効な消毒薬

細胞内でしか増殖できないウイルスですが、環境表面では比較的長時間生存できます。したがって、ウイルスの予防において、店舗や施設の消毒、手指消毒は有効な手段となります。

感染対策・手洗いの消毒用エタノールのトップメーカー『健栄製薬』のWebサイトでは、ウイルスに対して有効な消毒薬として、『高水準消毒薬(過酢酸、グルタラ―ル、フタラール)』及び、『中水準消毒薬(次亜塩素酸ナトリウム、アルコール、ポビドンヨード)』をあげています。また、ウイルスに対しては、80℃10分間などの熱(熱水や蒸気)も有効だとしています。

また、厚生労働省は『新型コロナウイルス対策 身のまわりを清潔にしましょう』で、アルコール消毒液の入手が難しい場合の対処法について、下記の通り示しています。

石けんやハンドソープを使った丁寧な手洗い

  • 手洗いなし:残存ウイルス約100万個
  • 石けんやハンドソープで10秒もみ洗い後流水で15秒すすぐ:【1回】残存ウイルス約0.01%(数百個)/【2回】残存ウイルス薬0.0001%(数個)

食器・手すり・ドアノブなど身近な物の消毒にはアルコールより、熱水や塩素系漂白剤が有効

  • 熱水:80℃の熱水に10分間さらす(食器や箸など)
  • 塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム):濃度0.05%以上に薄めた上で拭くと消毒できる(ハイター、ブリーチなどを利用)

ウイルスの基礎知識を持った上で、有効な対策を打っていくことが大切です。

基礎知識

2020/6/24

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