食品工場・店舗・施設のための除菌・衛生管理の情報メディア

新型コロナウイルス対策における次亜塩素酸水の有効性 引き続き検証中

行政・法律

2020/6/22

経済産業省は6月9日、新型コロナウイルスの消毒において期待される「次亜塩素酸水」について、その販売実態や空間噴霧をめぐる国内外の評価など、現時点までに得られた情報に基づいてまとめた「ファクトシート」を更新した。

次亜塩素酸水の新型コロナウイルスに対する効果については、製品評価技術基盤機構(NITE/東京都渋谷区)において、検証試験が継続中であり、まだ結論は出ていない。ファクトシートは、事業者等における今後の新型コロナウイルス対策における参考として、現時点での知見・調査状況をもとにまとめたものだ。

これまでに有効と判断されたのは界面活性剤7種

新型コロナウイルス感染拡大防止対策として、家庭や職場におけるアルコール以外の消毒方法の選択肢を増やすため、経済産業省の要請を受け、NITE/東京都渋谷区が、消毒方法の有効性評価を行っている。具体的には、「界面活性剤(台所用洗剤等)」、「次亜塩素酸水(電気分解法で生成したもの)」、「第4級アンモニウム塩」の消毒方法の有効性評価を進めている。NITEでは、5月1日からは国立感染症研究所、北里研究所とそれぞれ新型コロナウイルスを用いた共同検証試験に着手している。

NITEは、検討委員会の結果を踏まえ、5月29日までに、新型コロナウイルスに対して有効と判断された界面活性剤7種を、以下の通り公表している。

  • 直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(0.1%以上)
  • アルキルグリコシド(0.1%以上)
  • アルキルアミンオキシド(0.05%以上)
  • 塩化ベンザルコニウム(0.05%以上)
  • 塩化ベンゼトニウム(0.05%以上)
  • 塩化ジアルキルジメチルアンモニウム(0.01%以上)
  • ポリオキシエチレンアルキルエーテル(0.2%以上)

7種の界面活性剤は、住宅・家具用洗剤等に使われており、これらが使われている洗剤のリストや、これらの界面活性剤が含まれる洗剤等を使って身近な物の消毒するときに参考となるポスターも公開している。

また、NITEは、5月22日に、中間結果ながら「塩化ベンゼトニウム」と「塩化ジアルキルジメチルアンモニウム」が有望であると判断されたこと、5月29日には、「次亜塩素酸水」については、今回の検討委員会で判定に至らず、引き続き検証試験を実施するとされたことを報告した。

今後、6月中に予定している検討委員会において、検証試験の結果の追加公表を予定している。

次亜塩素酸水の有効性は引き続き検証中

「次亜塩素酸水」については、消毒液として新型コロナウイルスに効果があったという研究者の意見などもあり、議論となっている。NITEは、ウェブサイト内に、NITEが行う新型コロナウイルスに対する消毒方法の有効性評価について、「よくあるお問い合わせ」(6月13日版)を掲載し、こうした問い合わせに回答している。

この中で、次亜塩素酸水の新型コロナウイルスに対する効果については、塩素濃度、酸性度等の様々な条件で効果が変化しうることから、有効性評価を行うための十分なデータを集めるため、関係機関の協力を得て検証試験を進めていると説明。「有効性がない」かのような内容をNITEが公表していると誤解しうる報道も一部にあるが、そうした事実はないとしている。「有効性がある」、「有効性がない」、または「どういう条件の場合に有効性がある(ない)」のかについて、現時点ではまだ判断できない段階であることに理解を求めた。

また、今回のNITEによる有効性評価は、アルコール消毒液の代替となる身の回りの物品の消毒方法の評価が目的であり、手指消毒と空間噴霧は評価対象となっていない。次亜塩素酸水で手指消毒や空間噴霧を行うことについては、メーカー等の提供する情報等をよく吟味し、判断するようアドバイスしている。空間噴霧については、経済産業省サイトの「ファクトシート」も吟味するよう求めている。

ファクトシートで問題点やWHOの見解などを紹介

「次亜塩素酸水」は、殺菌料の一種であり、塩酸または食塩水を電解することにより得られる次亜塩素酸を主成分とする水溶液をいう。

経済産業省のファクトシートによると、次亜塩素酸水等の性質や取扱においては、製法と原料が基礎的な情報となり、その効力は「有効塩素濃度」と「酸性度」が指標となる。また、次亜塩素酸水を生成できるとうたった液体、粉末、タブレット等の販売にあたって、含有成分、製造方法、次亜塩素酸水が生成する反応式が明記されていないものが多いことなどを記載している。

次亜塩素酸水の空中噴霧については、WHOの「COVID-19について、噴霧や燻蒸による環境表面への消毒剤の日常的な使用は推奨されない」とする見解などを紹介する。また、消毒液の噴霧による人体への安全性については、国際的に確立された評価方法は見当たらないとしている。

行政・法律

2020/6/22

関連製品Sponsored by FUJITEX

  • 宿泊施設、オフィス、飲食店の除菌サービス

    宿泊施設、オフィス、飲食店の除菌サービス

    不特定多数の方が接触する可能性のある場所を次亜塩素酸水、 次亜塩素酸ナトリウム等を対象によって使い分け除菌清掃いたします。

    詳細を見る