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人の動きで発電、抗菌性能を発揮する繊維 マスクやフィルタなど幅広く製品化へ

ニュース

2020/6/15

「PIECLEX」使用の繊維商品例

村田製作所(京都府長岡京市)と帝人フロンティア(大阪府大阪市)は6月4日、世界で初めて、人が動く力などを電気エネルギーに変換し、抗菌性能を発揮する圧電繊維「PIECLEX(ピエクレックス)」を共同開発したと発表した。

「PIECLEX」は、歩く、座る、立つなど、着用者の動きなどによって生じる繊維の伸縮により、電気を発生させ、繊維間に発生した電界により菌を死滅させる。このため、薬剤や有機溶剤を使用せずに、抗菌・消臭機能を持たせることができる。また、原料には、植物から抽出したデンプンを発酵させて乳酸を作り、結合させた植物由来のポリ乳酸を使用する。

抗菌のメカニズム

抗菌のメカニズム

帝人フロンティアの代表取締役社長執行役員の日光 信二氏は、この圧電繊維について、「薬剤などを使用することなく抗菌性能を発揮し、さらに植物由来原料を用いており、環境負荷低減に貢献することができる」と述べている。

両社が設立した共同出資会社、ピエクレックス(滋賀県野洲市)が2020年度より、この圧電繊維の生産・販売を開始する。スポーツウェアやインナーウエアなどの衣料製品をはじめ、フィルタや衛生材などの産業資材用途まで幅広く展開し、2025年度には売上高100億円を目指す。

圧電技術と繊維技術を融合し新たな価値を付加

両社は、村田製作所が電子部品の開発・製造で培ってきた圧電技術と、帝人フロンティアが有する原料から製品に至るまでの繊維技術を組み合わせることで、「PIECLEX」を開発した。

この圧電繊維には、村田製作所がこれまでSAWフィルタ、振動子、センサなどで培ってきた圧電技術の知見が活かされている。同社代表取締役会長兼社長の村田 恒夫氏は、「当社は、これまで主に電子機器の分野で貢献してきたが、帝人フロンティアの繊維技術と組み合わせることで、繊維の分野における新たな価値創造に挑戦できることを大変うれしく思う。お互いの強みを最大限に生かし、電気の繊維で人々の豊かな暮らしに貢献していく」と述べている。

帝人フロンティアは、帝人(東京都千代田区)の子会社で、繊維・製品を主たる事業としている。ニーズの分析・解析、研究・開発、原糸製造から小売展開までの幅広いサプライチェーンを持ち、原糸から素材・製品化までの一貫型開発・生産により、スピーディーに対応できることが強み。

なお、ピエクレックスは、圧電繊維の研究・開発と製造・販売を目的に、4月1日に設立された。資本金は1億円、出資比率は村田製作所が51%、帝人フロンティアが49%。

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2020/6/15

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