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「大半が抗体を保有せず」東京都・大阪府・宮城県での新型コロナの抗体保有調査

ニュース

2020/6/29

厚生労働省は6月16日、新型コロナウイルスに対する抗体の保有状況を把握するため、東京都、大阪府、宮城県の3都府県において、抗体保有調査を実施したところ、大半の人が抗体を保有していないことがわかったと報告した。抗体保有率は、東京都が0.10%、大阪府が0.17%、宮城県が0.03%だった。

5月31日時点の累積感染者数(感染率)は、東京都が5,236人(0.038%)、大阪府が1,783人(0.02%)、宮城県が88人(0.004%)で、各自治体の抗体保有率から推定される抗体保有者数は、累積感染者数と比較すると多かった。

この調査は、国全体として過去に新型コロナウイルスに感染した人の割合を推定するために行われた。6月1日~7日に、都道府県のうち、人口10万人あたりの累積感染者数が多い東京都・大阪府と、少ない宮城県において、性・年齢区分別に無作為抽出した一般住民(東京都1,971名、大阪府2,970名、宮城県3,009名、計7,950名)を対象に実施した。

また、陽性の判定をより正確に行うため、製薬大手の米・アボットとスイス・ロシュの2種の検査試薬の両方で陽性が確認された場合を「陽性」とした。2種の検査で陽性となったのは、東京都が1,971名のうち2名、大阪府が2,970名のうち5名、宮城県が3,009名のうち1名だった。

なお、現時点でこれらの抗体について、体内での持続期間や、2回目の感染から守る機能があるかどうかは確定していない。

他国についてみると、米国・ニューヨーク州のクオモ知事は5月2日、同州の1万5千人を対象とした抗体検査で、抗体保有率は12.3%だったと発表している。また、イギリス政府は5月21日、抗体検査の結果、ロンドンでは約17%、その他の地域では5%程度が感染したと推定されると発表している。

新型コロナウイルスに関する主な検査は3つ

厚生労働省のウェブサイトでは、新型コロナウイルス感染症に関する検査として、PCR検査、抗原検査、抗体検査を紹介している。

PCR検査と抗原検査は、新型コロナウイルスに感染しているかを診断するために行われている。PCR検査は、ウイルスの遺伝子を増幅して検出するもので、鼻やのどなどのぬぐい液や、唾液を用いた検査が行われている。判定には、数時間と検査機関への搬送時間がかかる。

抗原検査は、ウイルスを特徴づけるたんぱく質(抗原)を調べるもので、30分程度で結果が出て、特別な検査機器や試薬を必要としないなどのメリットがある。しかし、検出には、一定以上のウイルス量が必要で、感度がPCR検査よりも低い。そのため、簡易検査として位置付けられている。

厚生労働省は、当面はまず症状のある人に抗原検査を行い、陰性の人に念のためPCR検査を行う併用を予定し、より効率的な検査方法を早急に検討していくとしている。

抗体検査は、血液を採取して、過去に新型コロナウイルスに感染したことを示す抗体を保有しているかを調べるもの。15分程度で測定できるものもある。WHOは、抗体検査について、診断を目的として単独で用いることは推奨せず、疫学調査等で活用できる可能性を示唆している。

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2020/6/29