東京都は6月19日、業種別に新型コロナウイルス感染拡大防止対策のポイントを、イラストを用いてわかりやすくまとめた事業者向け「東京都感染拡大防止ガイドブック」をウェブサイトに公開した。
同日0時をもって、東京都は、感染症対策として実施してきた、すべての休業要請や、他の道府県への不要不急の移動自粛要請などを終了した。同日記者会見した小池 百合子都知事は、「『ウィズコロナ』時代に入っているという中で、適切な感染防止策を講じるということと、そして本格的な経済・社会活動や、都民生活を営んでいくことが必要」だとし、「第2波への備えとしての『新しい日常』の定着に向けた取組みの実践」を呼びかけた。
新たに作成したガイドブックは、そのための都の具体的な取組みの一環となる。このガイドブックでは、「各業種共通」と「施設の特性に応じた」の2つの柱で、感染拡大防止の主な取組み例をイラスト付きで紹介する。
たとえば、レストランや料理店向けのガイドブックでは、食事を提供する際の取組みとして、「大皿の提供は控える」や「ビュッフェスタイルでは蓋でカバーし従業員が取り分ける」などの事例を紹介する。小池知事は「それぞれの業種ならではの様々な取組みをまとめてあるので、ぜひ参考にしてほしい」と述べた。
このガイドラインは、第一弾として24業種について掲載し、6月26日に「ライブハウス」「ナイトクラブ等」「キャバレー、スナック等接待行為を伴う飲食店」の3業種について追加し、27業種別(6月26日時点)に掲載している。また、該当がない業種向けに、全業種に共通した部分だけをまとめた「共通編」を掲載する。
全対策を実施した店舗向けにはステッカーを配布
東京都は、事業者が、店舗などでの感染拡大防止のために実践すべき取組みを具体的に示したチェックシートを作成している。このチェックシートも27業種別と「共通編」がある。
チェックシートにある感染防止対策をすべて実施し、ウェブサイトの専用フォームから申請すると、安心して利用できる施設であることを示す「感染防止徹底宣言ステッカー」を取得し、店舗等に掲出することができる取り組みも実施している。店舗などの利用者は、「感染防止徹底宣言ステッカー」に印刷されているQRコードをスマートフォンなどで読み取ることにより、事業者が行っている感染防止対策を確認できる。

業種別ガイドブック・チェックシート
東京都は、新型コロナウイルス感染症を乗り越えるためのロードマップにおいて、「新しい日常」の定着に向けた取組みとして、事業者向け東京都感染拡大防止ガイドラインを策定し、感染拡大防止の取組みを推進している。今回作成したガイドブックは、そのガイドラインの内容をよりわかりやすく整理したものだ。
ガイドブックとチェックリストの対象業種は以下の通り。
共通編 | 全業種共通編 |
劇場等 | 劇場、音楽堂等編 |
映画館編 | |
集会・展示施設 | 博物館、美術館編 |
図書館編 | |
水族館編 | |
ホテル宴会場編 | |
商業施設 | エステティックサロン・ネイルサロン編 |
DVD等レンタル店編 | |
旅行代理店編 | |
百貨店等編 | |
運動施設 | 体育館、水泳場編 |
ボウリング場編 | |
屋内テニス場編 | |
スポーツジム編 | |
遊技施設 | パチンコ編 |
ゲームセンター編 | |
マージャン店編 | |
遊興施設等 | カラオケ編 |
ネットカフェ、漫画喫茶編 | |
ライブハウス編 | |
ナイトクラブ編 | |
キャバレー、スナック等接待行為を伴う飲食店編 | |
大学・学習塾等 | 学習塾編 |
自動車教習所編 | |
食事提供施設 | レストラン、料理店等編 |
居酒屋編 | |
その他 | イベント編 |