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コロナ対策の住宅換気は「窓明け+レンジフード」が効率的 厨房機器メーカーが指南

ニュース

2020/8/4

レンジフードメーカーの富士工業(神奈川県相模原市)は7月20日、住宅の効率的な換気方法をシミュレーションした結果、窓開けにレンジフードを組み合わせると、安定的・効果的に室内を換気できることがわかったと発表した。

昨今新型コロナウイルス感染症の感染リスクを低減させるため、換気の重要性に注目が集まっている。集団感染が発生する場所は「換気の悪い場所」、「人が密に集まって過ごす空間」といった傾向があり、室内の空気を新鮮な外気と入れ替える換気が感染リスクを低減させるためには有効と考えられている。

富士工業のシミュレーション動画では、窓を開けただけの「自然換気」と、窓を開けレンジフードを運転させた「自然換気+機械換気」の2つの換気方法を比較している(図参照)。

シミュレーション条件は、外風条件は右から左へ1m/s、レンジフードの排気風量は420m2/h。24時間換気システムによる換気は実施しないものとした。室内の空気が80%入れ替わる換気時間を比較したところ、窓を開けレンジフードを運転させた場合、窓明けだけの場合に比べて、4倍早く換気できることが明らかになった。

なお、通常、家庭用エアコンでは空気を循環する仕組みのため、換気を行っていない。2003年7月以降に建てられた住宅では、二酸化炭素や一酸化炭素、花粉、ホルムアルデヒドなど有害な物質を低減するために、必要な換気量を満たす24時間換気システムの設置が義務づけられている。

効率的な換気方法をウェブサイトで公開

富士工業は、シミュレーションの結果も踏まえ、「換気の喚起」をテーマに住宅の効率的な換気方法を同社ウェブサイトにて公開した。

換気には大きく、窓を開けて行う「自然換気」と、ファンやレンジフードなどを用いて行う「機械換気」の2通りがある。

外を気にせず窓を開けられる時は、窓を開ける「自然換気」が基本となる。換気は、「風の入口」、「風の通り道」、「風の出口」が重要で、入口があっても出口がなかったり、逆に出口だけあっても効果的に換気することはできない。「自然換気」では、部屋全体に風が通るように2カ所の窓を開ける必要がある。

キッチンの換気扇・レンジフードを利用して「機械喚起」を行うと、短時間で効果的に換気できる。風がない場合や、横からの風で正面から風が入ってこない場合は特に効果的がある。また、窓開けにプラス、キッチンの換気扇・レンジフードで空気の流れをアシストすると、さらに効果がアップして短時間での換気が可能になるとアドバイスする。ウェブサイトには、レンジフードの有無による換気の影響を可視化したシミュレーション動画も掲載している。

富士工業グループは、キッチン用換気扇の企画・開発設計・生産・販売・アフターサービスまで、一貫した事業活動を行う住宅設備機器メーカー。厨房機器製造・販売を手掛ける富士工業は、2016年実績で、レンジフード製造・販売において国内トップシェアを誇る(富士経済「2017年版住設建材マーケティング便覧」)。

24時間換気システムは「正しく」使用を

空調機メーカーのダイキン(大阪府大阪市)も「上手な換気の方法」をオフィス・店舗編と住宅編にわけてウェブサイトで公開している。

前述の通り、2003年7月以降に建てられた住宅・マンションには、24時間換気システムが設置されている。しかし、ダイキンは、24時間換気システムが正しく使われていないことが多いと指摘する。外から空気が入ってきて「寒い」「暑い」という理由で換気口を閉じたり、システムのスイッチをオフにしたりしてしまうと、その役割を果たすことができず、知らず知らずのうちに室内の空気に汚れがたまってしまうという。換気口は開けた状態で、24時間換気システムはいつもオンにして「正しく」使用するようアドバイスしている。

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2020/8/4